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基礎知識3:放射線はどこから、なぜ出るのか
2013/11/20

 

 放射線は何もないところからやってくるのではない。その起源は物質、すなわち陽子、電子、原子、それに分子である。これらの粒子が変化する―具体的にいうと粒子が融合したり崩壊する、あるいは運動したり衝突するときには必ず放射線を出す。たとえばわれわれの太陽の内部では、4個の水素原子(陽子)が融合してヘリウムに変わる。こうして生まれたヘリウムの原子核はエネルギー的に不安定なので、安定状態に達するためにそれがもつエネルギーの一部を捨てようとする。つまりエネルギーを捨てることによってヘリウム原子核は安定するのである。このとき捨てられるエネルギーは放射線という形をとる。そしてそのごく一部が、地球の生態系(人間の生命も)を支えている太陽光である。放射線とはすなわち物質的世界の変化のことである。われわれ人間はすべての生物の一部としてダイナミックな宇宙で生きている。静止した宇宙で生きているのではない。放射線は宇宙のどこにも存在し、全宇宙は放射線に満ちている。それは粒子または波として宇宙空間や地球大気の中をな流れ、飛び交っている。われわれが光と呼ぶもの、すなわち電磁波の大半は人間の目には見えない。見えるのはその中のきわめて微小な一部分、すなわち可視光のみである。

 放射線は、いままさに活動中のエネルギーの姿である。そのような放射線にはいろいろな種類がある。太陽の光、宇宙線の粒子、電波などだ。それらは幅広くかつ多様なエネルギーの形態を示している。たとえば携帯電話の通信に用いられている電波は、医療用に使われるX線と比べるとエネルギーの強さは10億分の1という微弱なものだ。光や波として伝わる放射線のエネルギーが低レベルのときは人体には無害であるばかりか、むしろ生物にとって有益に作用する。他方、それらのエネルギーがきわめて高レベルになると、それは人体にとって危険な作用を及ぼすようになる。それはちょうど、適度な強さの太陽光にあたることは健康を維持するうえで必要かつ有益だが、夏の強すぎる太陽光にあたり続けた人の皮膚がやけどを起こし、何十年か後に皮膚がんを発症する可能性があるようにである。宇宙の自然エネルギー、すなわち天空の星々を輝かせる力の源は、原子核が生み出す放射線エネルギーである。宇宙のエネルギーの根源のほとんどは原子核が生み出す活動的な放射線なのである。原子レベルで見ると、放射線エネルギーにもさまざまな種類がある。原子の質量(重さ)のほぼすべてを生み出しているのは陽子と中性子からなる原子核である。陽子と中性子は質量がほぼ同じで、電子の質量の約1800倍である。これらの陽子と中性子は強い核力と呼ばれる力によって点のような小さな空間の中で結合し、閉じ込められている。この強い核力は、陽子どうしの間にはたらいている電気的な反発力に打ち勝って陽子どうしを固く閉じ込めなくてはならない。そうでないとこれらの陽子は互いにはねつけ合い、原子核は飛び散ってしまう。つまり原子核はとほうもなくはげしいエネルギー空間なのだ。したがって、このような原子核が例えば「放射性崩壊」によって変化するときには、一般に知られている化学変化(反応)とは比べものにならないほどエネルギッシュな出来事が起きる。実際、原子核が放射性崩壊の際に放出するエネルギーは、原子が化学反応によって生み出すエネルギーの500万倍にも達する。

参考文献:正しく知る放射能 

       矢沢サイエンスオフィス編

       P68~70引用

 

 

 

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